某ネトゲでの崩壊録 終

けして甘く見ていたわけではない。だが、ここまでは彼女の抱える闇のほんの序章にすぎないのだということを、私は露も知らずにいたのだ。

きっかけはSkypeで繋がっている数人でのオフ会だったようだ。伝聞調なのは、私自身はそこに参加していないからである。彼女に靡かなかった人間を除いてSkypeでの派閥を形成したマンコは、おそらくこの頃から股を開き始めていたはずだ。一人また一人と蜘蛛の網に絡め取られていくギルドメンバーたち。その糸に仕込まれた毒が全身に回り、我々はついにその咎を受けることになる。

 

マンコが共有倉庫のアイテムを全て持ち逃げし、ギルドを解散したのだ。

 

後から聞いた話によれば、彼らが穴兄弟となったことが発覚した瞬間に嫉妬や憎悪やその他諸々の醜い感情を爆発させた男どもが争いあい、生理中で気分の優れなかったマンコは耳を塞ぐようにギルドを解散したらしい。意味わかんねえ。

とにかくその時私に起きた出来事は、「ログインしたらギルドがなくなっていた」の1点のみであった。

 

かくして私が青春を捧げて育てたギルドは塵と化し、メンバーは散り散りになった。せめて最期を見たかった、というのが正直な感想ではあるが、口惜しく思う気持ちでいっぱいである。

そしてそのゲームが今年の末にサービス終了することを知った。世の流れとは非常なものである。

諸兄におかれては、

1.男性向けコンテンツのコミュニティにマンコを軽率に入れないこと

2.貢ぎを始めるチンポがいればすぐに注意、最悪脱退させること

この2点には十分留意した上で、楽しいオンライン生活を送っていただきたい所存である。

願わくはこの経験が、誰かのコミュニティを守らんことを。